僕は、もし次の選挙で政権交代が実現
しないと言う事態になれば、
それは日本と言う国にとって、修復不可能な程の不幸になると思って
いる。
では、何故、政権交代が必要だと思うのか?
それは「自民党の政策より民主党の政策の方が優れているから。」
ではない。
「自民党より民主党の方に優れた議員が多いと思うから。」
でもない。ましてや
「麻生総理より小沢代表の方が総理に相応しいと思うから。」
などでは全くない。
重要なのは、政権交代によって引き起こされるであろう、言わば
「自然現象」である。
日本では、戦後の殆どの期間に渡って自民党が政権に居座って
来た。政権交代と言う物を殆ど経験していない。
こんな国は先進国では日本だけだ。
「権力は腐敗する。」と言う有名な言葉があるが、一つの政党が
長期間にわたって、政権の座に居座り続ける事が、良い事である
はずがない。そんな事は明々白々だろう。
言うまでもなく、政官業の癒着などの様々な利権構造が強固なもの
として固まってしまうからだ。
コラムニストの勝谷誠彦氏の表現を借りれば「利権談合共産主義」
と言うやつである。
さすがの自民党も、このままではいつ下野してもおかしくないので、
小泉内閣以降、この「利権談合共産主義の打破」と言うものを、
一つの方向性として打ち出すようにはなってきた。
しかし、長年政権に居座り続けた事により出来上がってしまった
上記の利権構造はあまりに強固である。その為、改革は殆ど進んで
いないと言うのが現状だろう。
「(自民党に出来ない改革を)民主党なら出来るのか?」と言う
問いがよくなされる。
しかし、このような問は今の時点では無意味である。
なぜなら、一旦自民党と言う政党が下野する事によって、必然的
に引き起こされる「自然現象」の方が、利権構造にがっちり組み込
まれた自民党内部で行われる改革などより、遥かに意味があるか
らだ。
本来は政権交代とは「目的」ではなく、「手段」であるべきなのだが、
(戦後、殆ど政権交代を経験をしていないと言う)この国の特殊事情
を考えると、まずは政権交代自体が「目的」なのである。
一度政権交代を経なければ、と政権交代を「手段」にする事が出来な
い。何年か前から日本でもマニフェスト選挙と言うのが根付いて来た。
これは、とても良いことであると僕は思う。
しかし、まずは政権交代が「手段」になる体制を整えてやらなければ、
せっかくのマニフェスト選挙にも意味がない。実にもったいない事だ
と思う。
だから、一旦は政権交代が「目的」なのだ。したがって
小沢よ「さっさと辞任しろ!」、民主党の議員、特に幹部クラスの議員
達よ!「国策捜査だの、報道のされかたが不当。」などと、みっともない
事を言うな!
これで、万が一にも政権交代への流れが止まってしまったら、どう
落とし前をつけるつもりなのか?
小沢一朗よ。国民はあなた個人に何かを期待している訳では全くない。
もっと言えば、民主党に期待している訳でもない。(多少は期待してるけ
ど。)期待してるのは政権交代そのものだ。だからあなたがやめる事は、
この国にとっても、民主党にとっても、なんらマイナスにならない。むしろ
大きくプラスに作用する。
だから、さっさと辞めんかい!!