人気ブログランキング | 話題のタグを見る

超マイペース更新ブログです。気軽にコメントしてね。


by missiontomars

『菅内閣よ、小沢との対決手法を間違うな!』の巻

 最近、小沢一郎との対決姿勢を急速に高めている菅内閣。菅総理自ら、小沢氏と
会談する力の入れようですが、小沢氏との対決姿勢を演出する事で、国民からの
支持を得ようとする下心が透けて見えます。

 しかし、どうでしょう?この事が、本当に支持率UPにつながるのでしょうか?
確かに、世論調査をすれば、「小沢一郎は、国会の場でしっかりとした説明をする
べき。」との結果が、はっきりと出ます。
 しかし、それはあくまで「小沢一郎は自らの疑惑について、国会の場で説明を
する必要があると思いますか?」との問に対する回答で得た結果でしょう。
 決して「他の問題に優先してでも、小沢一郎を政倫審の場に引っ張り出すべきと
思いますか?」との問に対して得られた結果ではないはずです。

 その事をしっかりと認識しないと、支持率が上がるどころか、さらに国民から見放され
る結果となるだけだと思う訳ですが・・。

 小沢氏及び、そのグループとの対決姿勢を示すのであるならば、より建設的な
やり方があるはずです。その方法とは何か?簡単な話で、しっかりと政策論争で争い、
そして、最終的には内閣総理大臣として、自らの意思を貫き通せば良いのです。

 子供手当等、マニフェストの見直しが必要だと思うならば、堂々と議論し、実行に
移せばよいし、近い将来、消費税増税の必要があると考えるなら、これも議論し、その
道筋を示せば良いのです。

 そもそも、その必要性については、大多数の国民のが内心悟っているでしょう。 
ところが、いずれも小沢グループの反発から、うやむやなままで終わってしまって
います。

 僕が、一番がっかりしたのは、TPPへの参加問題すらも、小沢グループの反発で
先送りになってしまった事です。日本の様な貿易立国にとって、TPPへの参加が必要
不可欠である事は明々白々でしょう。
 農業界にとっても、TPPへの参加は、寧ろ攻めの農業への良いきっかけとなるはず
なのですが・・。

 小沢グループや鳩山由紀夫らの発言を聞いていると、まるで自民党の農水族を
見ているようで、利権談合体質そのものと言った印象を受けます。
 時代錯誤も甚だしく、これでは一体何の為の政権交代だったのかと、空しい気持ちに
なってきます。そして、こんな主張に屈してしまう菅内閣の存在意義も、無いに等しい
と言うものです。

 先日、菅総理が諫早湾の堤防に関する訴訟で控訴を断念し、堤防開門を決断した際、
多くの識者が「小泉総理が、ハンセン病訴訟で控訴を断念し、その支持率を高めた事を
意識しているのだろう。」との認識を示しました。

 それが当たっているかどうかはともかく、この問題については、殆ど100%自民党
政権の尻拭いですから、僕は菅総理に同情的です。そもそも野党時代の経緯から考え
ても、彼にはこの決断しかなかったでしょう。

 ただ、もし識者の読み通り、小泉総理を意識した部分があるのだとするならば、変な
下心はあまり持たない方が良いと感じます。

 確かに、ハンセン病訴訟での控訴断念の決断の際、小泉内閣の支持率は上がり
ました。しかし、そんなものは一時的なものにすぎません。

 小泉内閣の支持率が最後まで高水準を保ったのは、そんな理由からではなく、自ら
の信念を最後まで貫き通す、芯の強さがあったからでしょう。

 靖国参拝でも、郵政民営化でも、党内主流派は、小泉さんに強く抵抗しましたが、
彼は全くその意思を曲げる事がありませんでした。(少なくとも表面的には)

 小泉総理を意識するのであれば、こう言う所を意識すべきでしょう。『消費税増税
に向けての議論を始める、TPPへは断固参加する。嫌なら、出ていけ。』と言うように。

 党内の反発はもちろん、マスコミの論調が必ずしも自らに味方していなくても、
正しいと信じる事ならば、簡単に主張を曲げてはならない。

 先日、菅総理は朝鮮半島で有事が発生した際に、邦人を自衛隊機で救出する為の
仕組みを構築する必要があるとの認識を示しました。ところが、馬鹿なマスコミは、
一斉に、これを批判的な論調で報道・・・。

 全く何を言っているのか・・。確かに何の根回しもせずに、この種の発言をした菅総理
の外交手腕には疑問が残ります。しかし、いざと言う時に自衛隊機で邦人を救出する
必要があるのは当たり前過ぎるほど、当たり前の話で、そのシステムが構築されていな
い事の方が、遥かに異常事態でしょう。

 こんな状態のままでは、日本は国家とは言えないし、その事をしっかりと説明しない
ような報道は報道ではありません。

 まあ、北朝鮮などが実際に日本に向けてミサイル発射の準備に入った場合に、その
基地を叩く事すら場も頑なに否定し、「攻撃を受ける事を前提にするな。そういう事態
にならないようにする事が外交だろ。」などと言う、「犯罪が起こる事を前提にしているから
警察は廃止しろ。」「火事が起こる事を前提にしているから、消防は廃止しろ。」と言うのと
同レベルの戯言を、さも正論のように報道するのが、この国のメディアの実態ですから、
はなから期待などしていませんが。

 そう言えば、小泉総理の靖国参拝も、マスコミは明からに批判的な論調で報道しました。
当時の(民主党も含めた)野党も、小泉総理を批判しました。しかし結果として、国民は
彼の靖国参拝を支持しました。

 日本人は馬鹿じゃない、与党の抵抗勢力や野党の主張、そしてもちろんマスコミの
論調に左右される事なく、正しい事は正しいと判断するだけの力はあると僕は考えて
います。

 上では、どちらかと言えば、右からの視点でマスコミや当時の野党を批判し、「国民は
正しい判断をする。」としましたが、逆、つまり左の視点から見たとしても、それは同じで
しょう。

 例えば、昨年の政権交代。

一部の短絡思考のネトウヨ君達は「マスコミに流された、馬鹿な国民の短絡的投票に
よるもの。」と主張し、今も、とにかく民主党を批判していれば、それで正しい事言ってる
つもりになっているようですが、あの時の政権交代は、「このまま、自民党と言う一つの
政党が政権を担い続ける事の弊害」を国民が強烈に認識していたからこその結果であり、
政権交代の決断自体は今振り返っても、決して間違いとは言えないでしょう。(確かに
民主党には僕もがっかりとしていますが、だとしても、です。)

 菅総理よ、国民は馬鹿ではない。TPP参加も消費税増税も、マニフェスト見直しも、
自衛隊機でも邦人救出も、堂々と主張すれば、世論はきっとあなたにつく。そうなれば、
小沢も鳩山もマスコミも怖くはない。

 小泉内閣から、学ぶべき点があるとするならば、そこでしょう。僕はまだ、完全には
見放していませんよ。まあ仙石氏の事は、見放してますが。

 


 
by missiontomars | 2010-12-20 17:08 | 政治・経済の話題